国際共通語は英語ではなくエビデンスのある数値です

ヒトもモノも資料資源も無限ではありません。 限りある医療資源を本当に困っている方々に適切に届けるために、私たちの仕事が必要です。 健康や医療、薬に関する情報を消費者(サービス利用者)にきちんと伝えるためには、 「数値化」することが必要です。 医薬経済評価総合研究所はQOL評価と医療経済評価に基づいた説得力のある科学的(定量的、数値化)データを提供します。 説得力のある科学的方法に基づいて調査研究を実施するため、あらかじめ予測した結果が必ず得られるわけではありませんのでご了承ください。


「薬剤経済学」「薬剤経済評価」とは

薬剤経済(医療経済)評価は、「ただ医療費削減を目指す」「高い医薬品を一律に否定する」研究ではなく、くすり(医療介入)の「費用対効果」を評価する研究です。
薬剤経済評価には、2つの原則があります。まず費用について、くすり(医療介入)を入れるのに必要なコストと、くすり(医療介入)によって将来的にもたらされるコストの削減幅とを同時に考慮することです。今までなかった新しい薬を導入したとき、その直後の薬剤費が上昇するのは当然です。「くすり(医療介入)を入れるのに必要なコスト」だけでなく、薬剤費以外のコストが将来的にどう変化するかも含めて評価する必要があります。ただし、「将来のコスト削減」が「現在のコスト増大分」を上回ることは、非常にまれです。正しい薬剤経済評価のためには、「コストと健康面のメリットの双方を評価する」ことが大切です。それが第2の原則です。これも誤解されがちですが、「費用対効果」の「効果」とは、「10億円を投資して20億円のリターンが得られる」という「投資効果」の側面ではなく、健康上のメリットをさします。健康面でのメリット、すなわち薬の「効果」に相当する部分は、アウトカム (outcome)と呼ばれます。「現在のコスト増大」が「将来のコスト削減」を上回ったとしても、その差額に見合ったアウトカムの改善があれば、薬剤経済学(医療経済学)的にも妥当とされます。
「高価でも効果にすぐれたくすり(医療介入)」と「高価なのに効果に乏しいくすり(医療介入)」、この2つを切り分けるのが、薬剤経済学・薬剤経済評価です。


QOL評価とは

あるくすり(医療介入)の価値を、さまざまな疾患領域の他のくすり(医療介入)と比較する際には、「ものさし」を統一することが鍵になります。
例えば「血圧」というものさしでは、降圧剤の評価はできません。「生存年数」のものさしならば、適応範囲は広がりますが、「生きているかどうか」だけでは価値付けが不十分なこともあります。精神的にも身体的にも完全な状態で生きていられるのと、ベッドから起き上がれず、ひどい痛みの中で「生きて」いるのとでは、生活の質 (Quality of Life: QOL)は大きく違ってくるでしょう。しかし「何年生きたか?」という生存年数のものさしでは、この生活の質を評価することはできません。
生活の質を適切に評価するために使われるものさしが、「質調整生存年 (Quality-Adjusted Life Year: QALY)です。QALYは通常の生存年のように「生きている」「死んでしまった」だけではなく、「どのような状態で生きているか?」を加味して計算されます。完全に健康な1年と、全く動けずに生きる1年、生存年数のものさしでは同じ価値ですが、QALYのものさしでは価値が変わってきます。ある健康状態にどれだけの重み付けをするか?など、議論すべき点は少なくありません。しかし関節リウマチや認知症など、寿命よりも生活の質への影響が大きい病気の薬を評価する際には、QOLを組み込んだ評価が重要です。


組織概要

組織名 一般社団法人医療経済評価総合研究所
英語表記: Health Outcome Research Institute
所在地 本部事務所
〒272-0034
千葉県市川市市川1-23-26-400
Eメール info@hor-i.org
所長・理事長 博士(薬学)・薬剤師 五十嵐中
理事 博士(薬学) 滕麗達(Teng Lida)
事務局長・理事 入山武士
幹事 弁護士 田中芳樹

通常サービス

データの整備作成支援

新しい医薬品や医療技術の費用対効果を正しく評価するためには、そのコストとアウトカムの双方を既存のものと比べることが不可欠です。さらに「コスト」を計量する際には、医薬品それ自体のコストのみならず、医薬品を導入することによって将来的に節約できるコストの評価も必要になります。
「医薬品導入のコスト」「導入によって削減しうるコスト」「導入によって得られる健康アウトカム」この三点を定量化して評価することで,新たな医薬品・医療技術の価値を正しく伝えることが重要です。

医療者向け学術データの整備・作成支援
官公庁向け政策提言データの整備・作成支援
教育機関向け研究データの整備・作成支援
消費者向け学術データの整備・作成支援
臨床試験データの整備・作成支援


既存データの活用アドバイス

新しい医薬品や医療技術をひとつ世に出すためには、非常に多くのデータが必要になります。埋もれてしまったデータ... 今まで使われなかったデータも、新たに「医療経済性」の面からスポットを当てることで、 価値のあるデータソースとして再生できる可能性があります。既存データの再整理と、 それらを活用した御社の事業の新基軸を医療経済性評価に基づいてご提案いたします。


投稿論文作成

実績

2019

Epidemiological characteristics of rheumatoid arthritis in Japan: Prevalenceestimates using a nationwide population-based questionnaire survey.

A Cost-Effectiveness Analysis Of Pregabalin For The Treatment Of Patients WithChronic Cervical Pain With A Neuropathic Component In Japan.

Malnutrition-Related Health Care Cost in Japan: An Analysis of Health InsuranceClaims Data.

Cost-utility analysis of a 'vonoprazan-first' strategy versus 'esomeprazole- orrabeprazole-first' strategy in GERD.

Cost-minimisation model of magnetic resonance-guided focussed ultrasound therapy compared to unilateral deep brain stimulation for essential tremor treatment inJapan.

Willingness to pay for QALY: perspectives and contexts in Japan.

Cost-effectiveness analysis of sofosbuvir plus ribavirin in patients withgenotype 2 chronic hepatitis C: an analysis with real world outcomes from amulticentre cohort in Japan.

Effectiveness of pregabalin for treatment of chronic cervical radiculopathy with upper limb radiating pain: an 8-week, multicenter prospective observational studyin Japanese primary care settings.

A retrospective cohort study evaluating healthcare resource utilization inpatients with asthma in Japan.

Systematic review with network meta-analysis: indirect comparison of the efficacyof vonoprazan and proton-pump inhibitors for maintenance treatment ofgastroesophageal reflux disease.

Vonoprazan versus proton-pump inhibitors for healing gastroesophageal refluxdisease: A systematic review.

Cost-effectiveness analysis of postpolypectomy colonoscopy surveillance usingJapanese data.


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