2011年04月13日 所長ブログより

100年計画?10年計画?

■福島原発の廃炉作業に最長100年…英科学誌
(読売新聞 – 04月13日 18:04)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1568838&media_id=20

原文↓
http://www.nature.com/news/2011/110411/full/472146a.html
「封印し、百年がかり」は
“My bet would be: you seal it and wait a hundred years,” says Alan Johnson, a retired reactor physicist who was head of Britain’s Sella­field nuclear processing site in the late 1980s. ”
だろうが、

それに対する著者 (Geoff Brumfiel) と「スリーマイル島原発の撤去・除染にかかわった専門家 “Jack Devine” 氏」のコメント
“But natural disasters are rare in England. Given the threat of major earthquakes, tsunamis and typhoons that could strike Japan in the decades to come, DeVine has his doubts about applying the same strategy. “Bottling it up and leaving it seems to me to be a really bad choice,” he says.
(自然災害がほとんどない英国と、地震や津波・台風の危険性がある日本とでは状況が違う。Devine氏はセラフィールドと同様の戦略(封印&塩漬け)をとることに懸念を示し、「封印&塩漬けは最悪の選択肢」と述べた。若干意訳)
にも触れて欲しかったところ。

同じnatureのサイトだが、こんな記事がある。面白い。
“How Fukushima is and isn’t like Chernobyl”
http://blogs.nature.com/news/thegreatbeyond/2011/04/how_fukushima_is_and_isnt_like_1.html
なお、リンク先の汚染地図は上下で縮尺が違うし、汚染レベルも別の尺度。チェルノブイリとキエフの距離が約100kmなので、地図上同じ長さでも、福島の地図より2-3倍遠い。

●レベル7で報道が過熱するのは無理もないが、福島とチェルノブイリは全く異なる。

●たしかにどちらの事故でも、広範囲で汚染が起きている。

●しかし大きな違いは、事故の「タイムスケール」。
チェルノブイリ:広範囲に汚染された物質が飛び散り、放射性降下物も大気中に相当量ばらまかれた。4/26の事故発生後、火災は5月5日まで続き、200000平方キロにわたって放射性物質が飛散した。環境中に放出された放射性物質の総量は、1400万テラベクレル。
福島:飛散している放射性物質は緩やかに減少を続ける。現状、放出された放射性物質の総量は50万テラベクレル。チェルノブイリの最初の一ヶ月での放出量について確実なデータがないが、「恐らくは」50万より遙かに多い。

●チェルノブイリのように、「急いで避難」する必要性は薄い (原文: dramatic evacuation)。短期間で健康被害が出る放射線レベルではないため。汚染レベルのデータが揃えば、そのデータに基づいて地域ごとに避難勧告を出すことが必要だろう。

●放出のペースが遅い分、対策に時間を割けるのはメリットだが、完全な除染・廃炉にはなお時間を要するだろう(上の文章へリンク)。

さすがNature。

…もちろん繰り返すが、東京の放射線が健康影響を気にするレベルでないことは、今まで通り。

タグ:

コメントは受け付けていません。