2011年06月03日 所長ブログより

携帯電話と脳

携帯電話の神経膠腫リスクを、現況のデータでたいそう大ざっぱに計算してみた。
http://www.iarc.fr/en/media-centre/pr/2011/pdfs/pr208_E.pdf
のなかで引用されていた、最も高い数字を使う、極端な推計。

このデータとがんセンターの疫学調査を併用して見積もると、
「ヘビーユーザーが1000-1500人くらいいると、同じ人数の非ヘビーユーザーと比べて神経膠腫の患者が1人増える」レベル。

でも、「放射能は見えない!見えないものは危険!国は隠蔽!」と
「ほんしつをみぬいてしんじつをするどくついている」ひとにとっては、
携帯を使えなくなりそうな数字。
最大限に見積もったときのリスクは、放射線より桁外れに高い
(とはいえ、絶対値では低い)。
電磁波だって見えない。しかも管轄は国だ。こんなことを書くと、また「御用学者」認定を識者から頂くのだろうか。

7月ちょい前に論文が出るようなので、また見てみよう。その時は、詳しい計算と共にのせます。

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