都知事選挙と疫学研究
ひとやすみ。
疫学では、「ある一時点で、がんにかかっている人が何人・何%いるか」を評価するのを横断的研究、「特定の集団を10年間追跡したとき、何%ががんにかかるか」を評価するのを縦断的研究と呼ぶ。
さて、まず今回の結果をみてみよう。これは横断的研究。
ドクター・中松 無所属 48,672票 0.81%
谷山雄二朗 無所属10,300票 0.17%
古川圭吾 無所属6,389票 0.11%
杉田健 新しい日本 5,475票 0.09%
マック赤坂 スマイル党 新 4,598票 0.08%
雄上統 東京維新の会 3,793票 0.06%
姫治けんじ 平和党核兵器廃絶平和運動 3,278票 0.05%
「泡沫候補の雄」、ドクター中松はともかく、キャラだけは立っていたマック赤坂が意外に伸びず。
続いて「縦断的研究」。やはり、対象はドクター。
票数を見たとき、直感的に「少ない!」と感じた。
以降、ドクターの得票数を都知事選に絞って追ってみる。
2011年 48,672票 0.81%
2007年 85,946票 1.56%
2003年 109,091票 2.48%
1999年 100,123票 1.83%
(1995年は立候補せず)
1991年 27,145票 0.59%
初挑戦の1991年に迫る惨敗。年齢のハンデはあるだろうが、ドクターに入れる人がドクターの年齢を弱点とみなすかどうか。ご本人は144歳まで生きると豪語しているのだ。
なお1991年は、wikipediaの記述を信じるならば、新自由クラブからUFO党・サラリーマン新党まで8政党の推薦・支持を受けている。8党相乗りでこの得票率、ある意味で不滅の大記録。
2003年に10万票。 得票率2.48%。
政党の推薦を受けるか、元議員で無所属出馬 (上田哲&柿沢こうじの両氏)以外で、ドクターのこの得票率を超えたのは、第一回1947年選挙の2人のみ。
新聞でもただ一人「有力候補」に仲間入りするのが、縦断研究でなんとなく腑に落ちた。
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