2011年02月02日 所長ブログより

年収1,500万円世帯の子、4割が難関大進学…教育格差が浮き彫りに
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1489894&media_id=17

元ネタのPDFを見てみる。
http://www.kiser.or.jp/ja/project/pdf/__Pdf01.pdf
6ページの図表9。
たしかに、1500万以上世帯が40.9%, 400-600万円世帯が6.5%で、そこまでは「下がり続ける」。ところが、そこから先は逆に上昇に転ずる。100万円未満世帯が、23.5%。
U字型になる理由が直感的にはわからないが、グラフの下半分を全く無視して「考察」をなすその技法は、きっとレベルの高い大学に進学して初めて身につく芸当なのだろう。

むしろ図表8で、「年間所得が100万円未満」なおかつ「月あたりの教育費が4-6万円」なる世帯が16.2%も存在するのは何故なのか。いくら爪に火をともしても、教育費以外すべて合わせて(100-4×12)÷12=4.3万円で暮らすのは無理がないか。2.7%とわずかだが、「年間所得が100万円未満」で「月あたりの教育費が10万円以上」の世帯あり。しがない統計屋には、分からないことだらけ。

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